【インタビュー】「昔ゲームを買ったときのドキドキ感を作る」…『JumpGun!』TeamHiropon 小川 浩史

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ゲームクリエイターの熱い想いとこだわりを探り出す「中の人に会いに行く」企画。あなたが遊んだあのゲームも紹介されるかも・・・?今回紹介するのは「JumpGun!」制作者のTeamHiropon小川 浩史さんです。

JumpGun!とは?ジャンプができない主人公を操作し、弾を当てると物体がジャンプする銃「JumpGun」を駆使してゴールを目指していくアクションパズルゲーム。

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Game Jamで集まったメンバーが生み出したJumpGun!

平:本日はよろしくお願いします!TeamHiroponのウェブサイトを拝見したところ、もともとJumpGun!は、Game Jamスタートだったんですか?

小川:2013年に、福島Game Jamっていうのがありまして。そこでメンバーで言いますと、6人ほどだったんですけれども、最初のベースを2日間で作りあげました。その際にはユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社の協賛企業賞をいただきました。メンバーの中には、これをもっと作りこんだらいいものがもっと仕上がるんじゃないかっていう思いはなんとなくその時持っていまして。実際に、じゃあチームを作ってもっとブラッシュアップをしていこうかっていう流れになりました。

平:そもそも福島Game Jamに参加しようと思ったきっかけは何だったんですか?

小川:今はフリーで仕事をしているんですが、その時はまだ会社員だったんですよ。普通にサラリーマンをしていまして。もともとゲームをすごく作りたくて業界を目指していたんですが、実際に会社に入っても、なかなかゲームを作れる機会っていうのがなかったので。

最初の会社とかはやっぱりパチンコであったりとか、次の会社もスロットをやってくれって言われたりとか。その次の会社もモバイルアプリを作ってくれ、と。なかなかゲームを作れる機会がなくて。そんな時にGame Jamっていう存在を知って、何かのきっかけになるのかなと思って参加しました。

最初は機能を盛りすぎていた。最終的にシンプルなものに落ち着いた

平:「JumpGun!」を作られた際には、時間もかなり制限されていたかと思います。その中で一番大切にしていたり、こだわっていた部分はどこでしょうか?

小川:そうですね、やっぱりシンプルさですね。どうしても、もともと僕の本職がプランナーということもあって、企画をちょっと盛りがちだったところもありまして。それは結構、メンバー全員から反対されて。結構いろんな銃を、なんとかガンとか、グラビティガンとか、でもそうじゃないと。やっぱりこのゲームは画面固定で、ゴールが見えていて、ワンボタンで遊べるっていうシンプルさがいいんだっていうことで。

平:僕もちょっと体験版を遊ばせていただきました。頭使いますね。どこをどう反射させるんだろうと唸っていました。

小川:そこは、今やってもらっているメインプログラマーがだいぶ頑張ってくれました。ステージ1個1個に対してテーマを決めて作っていきました。ここはちょっとアクション寄りにしたいとか、ちょっと考えさせたいとかっていう感じで。
体験版として出しているものを僕らは「森ステージ」って呼んでるんですけど、現在新しく「水ステージ」を今実装中でして。BitSummitに今年出展できれば、そのタイミングでお見せしたいなと思っています。

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僕が気にしていた完成度は、誰も気にしていなかった

平:昨年のBitSummitでは出展されていましたが、実際のユーザーさんからの反響はいかがでしたか?

小川:当時、完成度で言うとまだまだ低いと思っていまして。それこそ主人公も下書きレベルですし。これもちょっとメンバーと揉めたんですけれども、僕はずっと業界にいた人間なので、最初はこんな中途半端なものを出すのは考えられないみたいな感じで、反対していたんですけれど、やっぱりメンバーは出したいと。

中途半端なものを出してもかえって評価を落とすし、だいぶ悩んだんですけど、意外と出展したら、誰もそんなに気にしていなくて。普通にゲームとして遊んでいて。別に主人公、これは下書きだからけしからん、みたいな声は1つもなくて。面白かったです、みたいな感じで。ああ、そんなもんかと。あまりそういう同人文化とかにあまり詳しくなかったので。かなり驚いて。

平:特徴的な面白さがあれば受け入れられるんだっていう。

小川:展示したらやっぱり、だいぶいろんな方から声をかけていただいて。皆さん比較的好意的な意見で。頑張って欲しい、っていうふうに、だいぶ暖かいなとは思っています。

平:もともと小川さんが、こんなんじゃ駄目だって思っていたところからの反応だと、嬉しいですね。

小川:そうですね。だから、ちょっと意外というか。必ず聞かれるのが、「いつ出るんですか?」って。まだちょっと完成がもうしばらく先になりそうなので、なかなかはっきりと答えられないのがちょっと申し訳ないなという感じですね。

平:リリースのタイミングでは、何ステージか用意するとか、そこらへんの部分も設定されているんですか?

小川:そうですね。全体的に5ワールド実装しようかなと思っています。

平:最終的に「JumpGun!」をどこまで持って行きたいっていうのはありますか?

小川:かなり意識していることなんですけど、あまり言葉に頼らないゲームにしたいと思っています。日本語も基本的には出していないですし、外国の方も触ったらすぐに遊べるような。基本的には左右と1ボタンだけなので。特に展示会でも、説明しなくても、もうすぐに慣れちゃうので。そこは大事にしていきたいかなと思っていますね。

シンプルだからこそ、その世界設定の裏付けであったりとか、なんで主人公はジャンプできないのかとか、しっかり納得できるものが用意できればいいかなと思っています。

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昔ゲームを買ったときのドキドキ感を作りたい

平:今回の「JumpGun!」に辿り着くきっかけになった思い出のゲームってありますか?

小川:タイトルはわからないんですけど、やっぱり幼少期に遊んだゲームにすごく近いのかな。なんて言うんですかね、箱を開ける前のドキドキ感というか。ファミコンであったりとか。昔のゲームは面白いものもあるんですけれど、どうしても古臭く見えてしまうところもあって。そこにちょっと、今のセンスを加えられたらいいかなと思っています。

平:ファミコン時代のコンソールゲームならではのドキドキ感ってありましたね。

小川:今大人になって、無いなとか思って。

平:そうですよね。ダウンロードする時にWi-Fi付けても、ドキドキしないですからね。(笑)

小川:あ、落ちてる、みたいな感じじゃないですか。(笑)

平:物的なもので買いに行って、家で開けて、説明書を読んで。一連の体験っていうところも含めてゲームだったのかもしれないですね。

小川:かもしれないですね。自転車でマッハで、急いで帰って、みたいな。やっぱり展示会で出展して、たまに小さいお子さんが来られるんですけど、すごくウケが良くて。やっぱりゴールが見えているところにあるっていうのと、ボタンが1ボタンで基本いけるっていうので。1回ハマりだすと、ずっと遊んでくれるみたいな。

平:嬉しいですね、それは。

小川:学生さんとかも、10代の子とかが来られるんですけど、1回出展したものを遊んでもらって、また来られたりとか。「何か気になって来ました」とか。全然いけるな、みたいな手応えは感じました。

平:やっぱりそういった、直接遊んでくれる人の顔が見える環境ってすごく貴重ですよね。

小川:貴重ですね。ノートを置いて、ちょっと気になったところを書いてもらったりして。そして次の展示会に活かす、みたいな流れを繰り返してますね。僕等の場合はやっぱり有志でやっているので、そういう展示会をモチベーションに繋げてるみたいな。自分らも楽しんで出展する、みたいな感じですね。

あとこれはちょっと、あくまでも個人的なんですけど。何度も遊べるゲームといいますか、シンプルなんだけど、何度も遊べるゲーム。そして、ちょっと人と対戦できるっていう。そういうルールをちょっと作れるようなゲームが作りたいですね。

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まとめ

ジャンプができない主人公を、物体をジャンプさせることができるJumpGunを使って操作していく。文字上だと分かりづらいですが、遊んでみればすぐにゲームの面白さが分かります。インディーゲームイベントなどで見かけたときは、是非遊んでみてください!

【制作者プロフィール】
profile

TeamHiropon
小川 浩史

1979年生まれ。幾つかのゲーム会社を経験後、2014年にフリーランスのゲームプランナーとして開業。2013年の福島GameJamで制作したタイトル『JumpGun!』が、協賛企業・Unity Technologies Japan賞を受賞。『JumpGun!』のリリースを目的とした、インディーゲーム制作サークル『TeamHiropon』を結成し、現在も開発を続けております。

▷公式サイト:http://teamhiropon.strikingly.com/

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